工程ごとに異なる屋根塗装で使用する塗料の種類と特徴をご紹介

1-1.シーラ

屋根材と塗料の密着性を高めるために使用するのが「シーラー」です。傷んだ屋根材にあるヒビなどに塗料が吸収されるのを防ぐという効果にも期待ができます。屋根材に対していきなり塗料を塗布しても密着しにくいため、シーラーによってそれを補うのです。水性と油性があり、匂いの強さや塗料の吸収防止力などに違いがあります。

1-2.プライマー

機能面や使用目的は基本的にシーラーと遜色ないものが、プライマーです。業者によっては同じものとして捉えていることもあります。ただし、シーラーにはない錆止め効果が備わっているタイプが存在しています。そのため、屋根の下地が金属の場合に用いられることが多い傾向にあります。

1-3.フィラー

シーラーやプライマーのようにサラサラとしておらず、粘度が高めという特徴があるのが、フィラーです。屋根の下地が凸凹している場合に、より高い効果を発揮するため採用しやすいです。塗装の際には、シーラーやプライマーより何倍も厚く塗ることになります。

1-4.そのほかのタイプ

使用される頻度はあまり高くないものの、そのほかにも種類が存在しています。下地の微調整で用いられるサーフェイサーや、新築の場合に使用されることがほとんどであるバインダーなどです。

2-1.アクリル

アクリルは、アクリル樹脂を主成分としている塗料のことです。屋根の塗装だけでなく、日用品でも用いられていることが多いタイプとなります。耐用年数は比較的短いものの、その分価格が非常に安価ですので、とにかくコストを抑えたいという場合に人気の塗料です。

2-2.ウレタン

ウレタンは、ウレタン樹脂を主成分としているタイプの塗料となります。弾性があるというのが特徴で、ひび割れ等に強いです。アクリルと同様にそれほど耐用年数が長いわけではありませんので、塗装のし直しまでの間隔は短めです。

2-3.シリコン

屋根塗装での使用率が高いのが、シリコンです。汚れに強く、耐候性にも優れているというのが特徴です。耐用年数に関しても、平均で10年はもつでしょう。油性と水性が存在しており、1液型と2液型がそれぞれ存在しています。

2-4.ラジカル

ラジカルは2010年代になってから登場した、新しいタイプの上塗り用塗料です。塗料が紫外線を吸収するとラジカルという成分が発生し、それは塗装を劣化させてしまうのですが、この塗料では高耐候酸化チタンと光安定剤という成分によって、ラジカルの発生を防止できるのです。性能が優れているにも関わらず、価格も比較的抑えられているため、非常にコストパフォーマンスに優れています。

3-1.色

バリエーションといえば、色といっても過言ではないでしょう。塗料としての種類は色の数だけあります。外壁の色などに合わせるか、好みの色を選択するというのが一般的です。業者によっては、オリジナルの色を配合してくれるケースも存在します。

3-2.水性と油性

水性と油性というのも、塗料の中では代表的な種類として挙げられます。水性の場合は、耐久性は低いものの匂いが抑えられているので使用しやすいです。一方油性の場合は、有機溶剤の匂いが強く取り扱いにも注意しなければなりませんが、耐久性などにおいては水性よりも優れています。

3-3.艶の有無

艶に関しても、代表的な種類の一つです。艶は大きく分けて5段階あり、艶ありがもっとも艶が出るタイプとなります。艶が強いことで、表面がピカピカとした仕上がりとなり汚れがつきにくいです。もっとも艶がないのが艶消しというタイプで、マットな仕上がりとなり落ち着いた印象を与えます。