火災保険で屋根の塗装が無料になるって本当？適用条件と申請の流れを確認しよう！

1-1.屋根の損傷が自然災害によるものであること

たとえば、台風によって屋根が飛んでしまった、激しい大雨で雨漏りが発生した、などのケースが該当します。そのほか、落雷や雹、雪による災害も対象内です（※加入している火災保険の範囲によって変動があります）。修繕の際に塗装の必要があると判断されれば、火災保険が適用されます。

自然災害が原因ではなく、時間の経過による劣化、建設当初からの欠陥となると、対象外です。しかし、個人の思い違いである可能性もあり、タイミングによっては適用が期待できるため、一度専門家に屋根の状態を確認してもらうようにしましょう。

1-2.被害を受けてから3年以内であること

火災保険会社への申請は、屋根の損傷から3年以内におこなう必要があります。3年が過ぎると時効となるため注意しましょう。被害の程度が詳しくわかるよう、早い段階で連絡するほうが安心です。

1-3.工事の費用が20万円を上回ること

契約内容にもよりますが、工事の費用が20万円を上回っていなければ、火災保険が適用されません。一般的に、屋根の塗装にかかる費用は約40万円となっているため、ほとんどのケースでこの条件を満たすと考えられます。使用する塗料の種類や、被害の大きさによって価格帯が異なるので、施工業者に見積もりを出してもらいましょう。

1-4.施工前と同じ状態に戻す目的であること

費用が補償されるのは、被害を受ける前と同じ状態に戻すのが施工の目的である場合です。新しい機能やデザインは追加できません。補償対象外の内容分は自己負担となります。稀ですが、元の材料が廃盤で手に入らなくなっているケースが見られます。全交換が適応されることもあるため、施工業者にその旨を伝えてみましょう。

2-1.施工業者を探す

まずは、火災保険を利用した施工実績のある業者を探します。実績があれば、申請を考慮した上で調査を進めてもらうことが可能です。また、業者によって施工内容に得意不得意があるため、屋根の修繕と塗装に適しているか、HPなどで確認してみてください。

近年、火災保険金を狙った悪徳業者とのトラブルが後を絶ちません。本来必要のない工事を促す、火災保険の適用が決定する前に作業をはじめるというような、いわば詐欺行為です。これに巻き込まれず済むよう、正しい知識をもち、丁寧な説明をしてくれる施工業者を見極めることが大切です。本格的に依頼する前に、詳しい契約内容について擦り合わせをおこないましょう。

2-2.施工業者の調査を受ける

施工業者が決定したら、被害状況に関する調査を受けます。こちら側の説明や要望が正確に伝わるよう、事前に写真で記録に残し、気になる点をピックアップしておくとスムーズです。ほかにも、塗装面積の算出や立地の確認があり、30分〜1時間ほどの時間を要します。調査の結果を元に、ベストな施工方法を探り、見積もり作成に入ります。

2-3.火災保険会社への申請書類を作成する

火災保険会社に提出する申請書類には、上記で用意した見積もり、被害状況がわかる証拠写真、保険金申請書、事故内容報告書、罹災証明書などが挙げられます。各自で取り寄せ、記入という形がほとんどです。加入している火災保険会社に問い合わせてみましょう。申請書類がそろったら提出し、連絡を待ちます。

2-4.鑑定人の調査を受ける

提出書類を元に、火災保険会社の鑑定人による調査を受けます。実際に現場を見ながら、費用を補償する条件を満たしているか判断するためです。これが、火災保険適用の可否と、適用される場合の補償金額決定につながります。提示された審査結果と補償金額に納得、承諾した後、口座に火災保険金が振り込まれます。

2-5.屋根塗装を施工する

無事火災保険会社の審査に通り、補償金額が決まったところで、修繕作業を開始します。屋根塗装のみで、1週間ほどかかるイメージです。天候によって前後します。