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外壁塗装に欠かせない高圧洗浄とは?コストやトラブルまでご説明します

外壁塗装に欠かせない高圧洗浄とは?コストやトラブルまでご説明します

外壁の塗装工事では、塗料の塗装に先立ち下地処理をおこないます。新しい塗膜が長い間効果を発揮するために、壁面の洗浄や補修、ひび割れの補修が欠かせません。壁表面の汚れ(劣化して浮いた塗膜やホコリ、カビ、コケ)を落とす工程が「高圧洗浄」です。

今回は、外壁塗装における高圧洗浄について、洗浄時の注意点やコスト、トラブルなど高圧洗浄の要点をまとめて解説していきます。

1.高圧洗浄は下地処理のとても大切な工程

はじめに、外壁塗装工事の工程をざっくりご紹介します。

  1. 足場の設置
  2. 高圧洗浄
  3. ひび割れなどの補修
  4. 塗装面以外の養生
  5. 下塗り
  6. 中塗り・上塗り
  7. 手直し・検査
  8. 足場の解体

下地処理は、2の高圧洗浄と、3の補修の工程にあたります。下地処理とは、塗料を壁面に密着させるために必要な処理です。たとえば、カビやコケの生えた壁面に塗装してもすぐに浮いて剥がれてしまいます。ひび割れもそのまま残しておくとひび割れが縮んだり伸びたりしただけで塗膜が剥がれてしまいます。塗装面をきれいに整えるための第一ステップが、高圧洗浄です。

塗装工事をお考えなら、チョーキングという言葉を聞いたことがあるかもしれません。チョーキングとは、壁表面の塗膜が日射及び経年劣化によってボロボロになっている状態で、壁面を指でなでたときにチョークのような白い粉がつくために、そう呼ばれています。

塗装業界で用いられる高圧洗浄機は、壁面についた汚れ、ホコリはもちろんのこと、カビ・コケ、チョーキング現象を起こしている古い塗膜を除去するパワーがあります。高圧洗浄の後に時間をかけて充分に乾燥させて、洗浄工程が終了します。

2.業務用高圧洗浄機は家庭用とこれだけ違う

高圧洗浄機のパワーについて少し触れましたが、ここではホームセンターなどで販売されている家庭用の高圧洗浄機と、塗装業界で使われる業務用の高圧洗浄機の違いについてご紹介しましょう。

業務用と家庭用の高圧洗浄機の違いは、「パワー(洗浄力)」と「耐久性」です。まず、パワー(洗浄力)について解説します。家庭用の高圧洗浄機では汚れはなんとなく除去できても、カビやコケ、ましてやチョーキングを起こした古い塗膜を除去することは不可能です。高圧洗浄で重要なのが圧力(水圧)になりますが、塗装業界では、最低でも14.7MPa(メガパスカル)以上必要とされています。

家庭用のものは8~12MPaで、家庭用を高圧洗浄機と呼ぶなら、業務用は超高圧洗浄機になります。そのため、単純にパイプやノズルなどすべてのパーツにより耐久性能が求められますし、長時間の使用にも耐えられるようになっているでしょう。当然のことながら、価格も大きく違います。家庭用のものは易いものなら1万円で購入できますが、業務用は数十万円といった価格になります。

3.外壁塗装で高圧洗浄する場合の注意点

ここでは、高圧洗浄機を使って外壁を洗浄する際の注意点をご紹介します。段取りについてと、業務用高圧洗浄機の超高圧ならではの注意点もあわせて説明します。

3-1.高圧洗浄機の噴射口と外壁の距離

高圧洗浄機の噴射口と外壁の距離

水の噴射口が近いほど洗浄力も強くなり、遠いと弱くなります。チョーキングなど古い塗膜の洗浄にはパワーが必要ですが、あまり近づけ過ぎると、壁材まで削り取ってしまいます。壁材と壁材の間にコーキングという防水樹脂を使用していますが、圧力に弱いためコーキングに直接噴射するとコーキングを抜けて内部にまで水を侵入させてしまうため、細かいコントロールが必要です。

3-2.騒音問題

15MPaという圧力を出すためには、大きなコンプレッサーが必要になります。これが騒音のもとになるため、近隣のご家庭には予め騒音が発生してしまうことをお知らせしておくようにしましょう。コンプレッサーには60dB程度の静音タイプのものもあります。

3-3.飛び散り防止

高圧洗浄によって取り除かれたホコリやカビなどの汚れは、周囲に飛び散ることになります。これは近隣住宅にご迷惑をかけるため、場所によって養生が必要になります。また、上記でコーキングについて触れましたがほかにも、水がかかっては困る電気関係なども養生が必要です。

業務用高圧洗浄機のパワーは水圧15MPaといいましたが、ざっくり計算すると水深1,500mの水圧と同等です。距離も関係するのでそのままの数字にはなりませんが、飛び散った水の威力は侮れません。

その他、人に直接あたれば大怪我になります(塗装業者はプロなのでありえませんが)。知識と経験から、最適な角度や距離での作業が必要になります。

4.高圧洗浄にかかるコスト(費用・時間)

塗装業で使われる強力な高圧洗浄では、コストも気になるでしょう。外壁塗装の下地処理で高圧洗浄をおこなう場合の、費用と時間をご説明します。

塗装業者が請求する高圧洗浄の料金は、目安として1㎡200円~300円程度です。家の大きさによってもちろん変わりますが、20坪の家の外壁面積はおよそ100㎡+αなので、3万円程度になります。高圧洗浄で洗浄剤を使用する場合には、その分上乗せになるでしょう。

水道代については、通常お施主さん負担(水道局から請求される)になります。先程の事例でいうと、高圧洗浄にかかる時間は3時間程度です。このときの水道代の目安は、350円~400円です(水道局によります)。高圧洗浄後、壁が乾くのは季節にもよりますが、通常48時間乾燥させて次の工程になります。

5.高圧洗浄のトラブル対策

ここまでで、外壁の高圧洗浄時の注意など含めてご紹介してきましたが、最後にトラブルについてまとめます。

5-1.近隣対策(騒音や水の飛散についてのトラブル)

外壁の高圧洗浄では、汚れた水が飛び散ります。水が飛散しないように養生しておくことと、騒音が出ますので、あわせて近隣の方にご挨拶をしておく必要があります。

5-2.水の侵入

外壁の洗浄で使う高圧洗浄機は水圧が大変高いので、経験を積んで慣れていないと、換気扇や通風孔などから水が侵入してしまいます。また、お施主さんのうっかりで窓を閉め忘れた(しっかりと締めていなかった)場合にも、水が侵入します。コーキングを抜けて水を侵入させてしまうケースもあるでしょう。

5-3.ひび割れを大きくしてしまう

外壁に細かいヒビ割れがあるのに、同じように高圧洗浄をおこなうと、ヒビを拡大させてしまうケースがあります。

以上のトラブルは、経験を積んだ熟練の職人であれば、ほとんどの場合回避することが可能です。単なる清掃と思わず、塗り替え工事を依頼する際には、業者に確認しておくといいでしょう。

6.まとめ

まとめ

外壁塗装における高圧洗浄の目的やコスト、注意点について確認してきました。外壁の塗り替えで塗料の性能を引き出し、より長く家を守るためには、しっかりとした外壁の洗浄と下地処理が大切です。

「株式会社ナカヤマペイント」は、愛知県の小牧・岩倉・犬山を中心とする地域密着の塗装店です。1級塗装技能士を中心に自社職人による施工で、高い技術力による安心と、適正で安価な価格をご提示しています。熟練の技術者がミスのない高圧洗浄をおこないます。外壁・屋根の塗り替えは、安心して任せられる当社にご相談ください。